「blanco cubo」それは人を惹きつける魅惑の建物。
スタッフからのお知らせ・日記
「悪くないな」
僕はこの【blanco cubo】を一目見たときに、ふいにそう独り言を呟いた。
その時背後から、5コ上の先輩が近づいてきて
「うん、たしかに悪くない・・・
駅から近くてRC造のしっかりとした造りに独立洗面台をはじめとした充実の設備ラインナップ
それでいて家賃も高くない。」
彼は僕の頭をそっと2回叩いて、こう続けた。
「きみの物件に対する目の付け所悪くないよ」
僕はあまり素直に人を褒めない先輩に、一言お礼を伝えて持ち場のデスクのPCに体を向き直し再思考をした。
なぜならそんなこと僕は少しも思っていなかった。
そんな具体的な条件ではなく、もっと抽象的なものに惹かれたのだ。
このお世辞にも使い勝手が良いとは言えない細長い居室。
ガラス張りで、少しエロティシズムを刺激する大胆な浴槽。
デザイナーズマンションという一括りのカテゴリから逸脱した存在。
デザイン性を求めるが故、なにか大事なものを捨ててしまった欠陥のある部屋。
でもどこかその「欠陥」に愛着すら感じる。そんな不確定なものが愛おしい。
かっこいい部屋とはそういうもの。
かっこよければThat'all。ただそれだけのこと。
桜華ハウジング