二子新地駅周辺の駐輪場事情
- 2019/3/26
- 地域情報
現在、二子新地駅には駐輪場が3か所設置されています。駐輪場があるということは、自転車を使う方々にとってありがたい存在です。
今回は、駅周辺の駐輪場が生まれた背景について触れていきましょう。なお、概要については前回紹介済です。
■駐輪場ができた背景
二子新地駅は見てのとおり、駅の周囲が住宅地と多摩川というシチュエーションです。当然ながら駅周辺の再開発ができず、また駅前にあるバスターミナルが存在しないのは、駅前の道が狭く、路線バスを走らせたくても道幅の関係でそれができないのが現状です。
利用者の増加と比例するかのように周辺の住宅開発が進み、東京都心へのアクセスが充実化していくうちに二子新地からの乗客が増えていくばかりでした。多摩川の河川敷や田園都市線、国道246号線などに沿う形で住宅地の整備が進み、バスターミナルがない分、駅までの交通網といえば徒歩か自転車・バイクでした。
自転車やバイクを使って駅までアクセスし、そこから電車に乗って都心へ向かうのは便利な交通手段ではありましたが、利用者の中にはモラルの問題が生じてきました。それは、駅周辺への不法駐輪によるものでした。
駅周辺に自転車を止めた後、忘れたかのように放置していく自転車の問題としては、鉄道事業者や行政をも悩ませる問題となっていきました。駅から一定の範囲内は自転車やバイク乗り入れ禁止をも検討したのですが、さすがにそれをやると今度は住民からの反発は避けて通れない問題でした。
では、どうやって行政と鉄道事業者はこの問題を解決したのでしょうか?
■駐輪場の整備
そして平成21(2009)年、行政と鉄道事業者は駐輪場を開業しました。大井町線の溝の口乗り入れに伴う田園都市線の一部区間複々線化により、高架橋下に余裕が生まれ、その有効活用の手段として協議が行われ、まずは西口から開業することになりました。
この駐輪場の開業により、それまで自転車やバイクを使っている人たちにとって待望の駐輪場となり、駅の周辺に止めざるを得なくなる現実からの解放を意味していました。しかし、放置自転車の問題はこれで解決したわけではないのです。
その後、平成26(2014)年には要望の多かった東口にも自転車駐輪場が開業し、後年、富士ガーデン二子新地駅前にも三井のリパークにより独自に駐輪場が開業し、二子新地駅周辺における放置自転車禁止区域が行政により制定されるなど、放置自転車問題については以前と比べ改善されました。
駅のすぐ前まで路線バスが入れなくても、自転車は小回りが利く利点がある反面、実際に使う人のモラルの問題が、このような放置自転車問題を生み出すことになるのは、人間として複雑な問題でした。そして、現在では駐輪場の存在が広く認知され二子新地駅周辺の放置自転車問題は落ち着き、駅を利用する人たちは安心して自転車を使って駅までアクセスできるようになったのです。
■まとめ
現在は二子新地駅周辺が自転車放置禁止区域に指定し、放置自転車と行政・鉄道事業者双方との格闘の歴史でもあったのです。皆さんも駅まで自転車でアクセスするときは、駐輪場にきちんと止め、なおかつ余裕を持った行動とモラルを持つことにより、駅周辺に自転車を放置してはいけないことを自覚できます。
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