溝の口の保育園事情と待機児童問題
- 2018/1/29
- 地域情報
溝の口の保育環境
溝の口はファミリー層にも人気の街で、駅周辺は買い物に便利な駅ビルや安い商店街などもあり、一方で多摩川が近いこともあり自然や公園なども多く、子育て環境は申し分がありません。
肝心な社会問題とされている待機児童数はというと、少なくないというのが実態のようで、保育園などの入所は容易ではないようです。しかしながら、神奈川県は待機児童数の詳細などを公表しており、実態が把握しやすいとはいえるでしょう。
そもそも待機児童とは?
待機児童と聞いてみなさんどういった子供たちの事を想像しますか?一般的に待機児童と聞いたら、保育園などに入所したくても保育園に空きなどがなく入所できない子供たちの事を想像する方が多いのではないでしょうか。しかし、私たちが想像する待機児童の定義と国が定める待機児童の定義は違います。
国が定める待機児童の定義
①無認可保育は含まれない
国の待機児童の定義によると、認可保育園に入りたかったが入れなかったから、とりあえず無認可保育園に預けていたり、自治体などが設置している待機児童緊急対策のための保育室に預けている場合、待機児童に含まれません。とりあえず、保育されているからというのが国の言い分です。
②育休明けの入所希望の場合待機児童に含まれない
現在育休中で、育休明けの保育園の入所予約している場合、待機児童には含まれないというものです。これは、入所希望で入所予約していれば待機児童ではないという事になり、実際に空きなどがなく入所できなくても、待機児童としてカウントされません。
③求職中は原則含まれない
この求職中は原則含まれないというのは、主に自宅で求職活動していたり、自身で子供の面倒を見ながら、自宅などでインターネットなどを利用し求職活動している方は待機児童に含まれません。
実際に子供が保育園に入っているわけでもないのに、カウントされません。この定義に関しては、自治体によって判断が分かれるようで非常にわかりづらいものになっています。
実態が把握しづらい待機児童
国が公表している待機児童数は全くあてにならず、ただ問題を都合が悪いから隠しているようにしか見えません。こういった事をしているようでは、いつまでたっても待機児童問題は解決しないように思います。
安倍首相は、幼児教育無償化を掲げ消費税の使途変更を行いましたが、現実問題として保育園などに入所できている方はそれほど問題ではなく、こういった実態を隠そうとする待機児童の定義や希望通りに入所できない方がたくさんいることが問題なのです。入所できている方を無償化すれば、ますます入所できなかった方との不公平感は増します。
こういった、本気で待機児童問題を解決しようとは思えない人気取りのような政策ばかりでは、いつまでたっても問題が解決しません。国は保護者からの指摘を受け2017年より、待機児童の新定義というものを決定していますが、中身は大して変わっておらず、問題解決はまだまだ先でしょう。