高津区の1月は寒く気温は10°を切っていた。そんな中、会社の屋上で待つ二人は・・・

【桜蘭オウカ】
「さすがに寒いね、彩華(アヤカ)さん。もうジン子さんを待たずに中に入ろう、風邪ひいちゃう」

【彩華】
「話したいことがあるって言っておいて待たすなんて、何を考えているんですかね??」

その時、寒さと共にドアが静かに開く

【ジン子】
「ムムムッ、東西南北・・・東か吉か南が吉か、でも日当たりは大事だわ」

【桜花と彩華】
「寒～い、待たせすぎ～」

■部屋探しの方角は自分にあった方角を

寒さのあまり室内に入る三人、湯たんぽを抱え込むのであった

【桜花と彩華】
「それで話って、なんなのジン子さん・・・寒い中待たせて」

【ジン子】
「部屋探しで方角って大事だと思うんだけど、なかなか決められなくて、朝から頭の中が東西南北なのよ、もうどこの方角いいかわからないわ」

【彩華】
「ジン子さん、アパートの部屋探しなら南向きの人気が高いです。日当たりがいいのが一番の理由なんですけど、その他に洗濯物が乾きやすいし、室内も明るく、生活リズムも整えられやすいんですよ」

【ジン子】
「そんなことは解っているわ、他の方角のいいところを教えてなさいよ、彩華じゃなくて桜蘭さん、おねが～～い♪ニヤリ」

【彩華】
「ムカッ・・・(この女)」

【桜蘭】
「落ち着いて、落ち着くんだ、彩華さん。ジン子さん、南向きの部屋は人気は高いけど家賃は高めだよ。東向きも日当たりはいいけど朝だけになるかな、だからガーディングに適しているし、夏でも涼しく過ごせる」

【ジン子】
「へ～、そうなんだ!?」

【桜蘭】
「逆に西向きの部屋は朝の日差ししか入らないけど、昼から夕方には日が当たるから夕方は明るい、だから西向きは夕方からだと洗濯物が乾きやすい」

【彩華】
「そうなんですよ、私も部屋探しの方角は桜蘭さんに相談して正解だったなー」

【ジン子】
「ちょっと彩華、あなたの意見はいいのよ!桜蘭さん、もっと教えて～♪」

【彩華】
「ムカッ・・・(この人毎回なんなの・・・)」

【桜蘭】
「北向きの部屋の特徴としては家賃が安めの部屋が多い、あまり日当たりがよくないけど逆の発想をすれば夏場でも涼しく過ごせるし、家具などが日焼けしづらい、冬は寒くなりやすいけどね。日当たりのよさと家賃は比例するから、そこを考えたらいいと思うよ」

【ジン子】
「なるほどねぇ」

【桜蘭】
「南や東は日当たりいいけど家賃は高め、西や北は日当たりがあまりよくないけど家賃は安め、でもそれぞれの方角の特徴を理解して、自分の住みやすい方角を決める方法がベターかな、無理に南向きの部屋探しして、いざ住んでみて暑いって人も多いからね」

【ジン子】
「さすが桜蘭さんね、すごい勉強になったわ、方角は自分のスタイルにあったのを探してみることにするわ」

■喧嘩はやめて!!

【彩華】
「まっ、私は南向きの部屋に去年から一人暮らししてまーす」

【ジン子】
「だ・か・ら、何度言わせるの!あなたの意見は聞いてないのよ、しゃしゃり出るんじゃないわよ、彩華」

【彩華】
「さっきから、その態度はなんなんですか!?寒い中ずっと待ってたんですよ、失礼すぎますよ」

【ジン子】
「私は桜蘭さんに相談してるんです～。彩華にお願いしたつもりはないんです～」

【彩華】
「寒いけど・・・外に出ましょうか。ジン子さん、そろそろケリをつけましょう・・・」

【ジン子】
「最近の若い子にしては中々度胸あるじゃない、上等だわ!!このジン子、受けて立ちます!」

【桜蘭】
「やめて～!僕のことで喧嘩はやめてっ～～～!!」

【彩華とジン子】
「えっ・・・??」

新年早々に高津区の寒さと比例して、二人の戦いは熱く始まるのであった。

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