
賃貸契約を結ぶときには、誰が住むのかを申告しなければなりません。不特定多数が出入りするのは他の入居者さんを不安にさせますし、物件によっては『単身専用』などの制限がある場合があるからです。知っておきたい賃貸契約の同居人についてお話しましょう。
■同居人を申告せず退去になることも…
物件の中には、単身者限定になっているものがあり、他の入居者も、その条件を納得して住んでいます。
本来の入居者ではない人が出入りして、話し声がうるさいなどの苦情が出た場合、クレームが上がるでしょうし、退去の対象になります。
単身者限定になっていない物件でも、自分だけで住むつもりで入居している部屋に、同居人ができた場合には、オーナーや管理人に連絡して、同居人の氏名や勤務先などを知らせる必要があります。
防犯上、住人の入れ替わりを警察から問い合わせを管理者は受けることがありますし、同居人が増えたとき、管理者は把握しておく必要があるのです。
実情にあわせて、きちんと対応しなければ、退去を迫られても文句は言えません。
■同棲やルームシェアしたい場合は?
単身限定などの条件が無い場合には、同居人が増えることになったことを、オーナーや管理会社に連絡して、契約変更できれば問題ありません。
同棲の場合には、『婚約者』として申告するのが良いでしょう。
正式に婚約していなくても、一緒に暮らしたいと思える相手同士なのですから、真剣交際ということを示す言葉として、『婚約者』として届け出るのが一般的です。
また、ルームシェアの場合にも、管理の方針に“ルームシェア禁止”がなければ届出ておけば、契約上問題のない状態で住むことができるでしょう。
もしも、届出なしのまま住んでいて、周りからの苦情が出たことで同居者がいることがバレてしまったら“契約違反”になってしまいます。
■契約違反しないことがポイント
管理会社やオーナーからしてみると…
・同居人同士の人間関係が壊れたときに、家賃の滞納が起こりやすい。
・管理上入居者の状況を把握しておきたい。
・契約違反を平気でする人は信頼できない。
賃貸契約では、契約に違反した場合は、退去を申し渡されても文句は言えません。
入居者からすると「なにも迷惑はかけていない」と思える状況でも、“契約違反”になってしまうと言い分は認められません。
また、新規契約で入居を決めるときにも、はじめから同棲先を探すときには、同居人ありの条件で部屋探しをすると良いでしょう。