敷金の仕訳を理解しよう
- 2019/1/28
- 敷金・礼金
敷金の仕訳は、敷金が「返ってくる場合」と「返ってこない場合」を理解すると分かりやすいです。今回は、敷金の仕訳をまとめましたのでみていきましょう。
■貸借対照表の勘定科目
複式簿記の仕訳、財務諸表の金額内容表示=「勘定科目」といいます。また、仕訳は「勘定科目」の組み合わせで「簿記のことば」といわれています。
勘定科目には、
・資産/現金、預金、売掛金など
・負債/借入金、未払金、預り金など
・資本/元入金(事業に最初に出資したお金)など
・費用/必要経費(家賃、通信費、消耗品費など)
・収益/売上、雑収入
などがあります。簡単にいえば勘定科目とは、誰でも同じような仕分けが行えるように設けられた「項目ごとの表示名」のことです。金銭の取引や資産、収益や費用などの発生の仕訳をするときに使用します。
■敷金の仕訳とは?
敷金は、契約内容によって仕訳勘定科目が異なります。オフィス借用の契約時に敷金返還をしない「敷引き」を決めている不動産会社もあり、「不動産賃貸借契約書」又は、「重要事項説明書」と書かれた書類は大事に保管しておきましょう。
◎敷金が返ってくる場合の仕訳
敷金は、返すものとして契約した場合に「差入保証金」(借方)として仕訳します。差入保証金は差入敷金の仕訳科目で計上する場合もありますが、設定された勘定科目は変更できません。
敷金の相場は、賃貸住宅は家賃の1~2ヵ月です。オフィス物件の場合は6ヵ月~1年分で請求されます。
◎敷金が返ってこない場合の仕訳とは?
敷金は「返還されないもの」として物件を契約した場合には、費用として計上することが可能です。専門用語になりますが、一定期間(少しずつ)敷金などを計上していくことを「償却」(基本的に5年間で償却していく)といいます。
もし、契約期間が5年に満たないのであれば、物件の契約期間で均等にしていきます。
例えば、5年で償却する(敷金が180万円)と契約した場合を考えると、
・償却期間=12×5=60ヵ月
となり、1ヵ月あたりに計上される敷金は、
・1,800,000÷60=30,000円
となります。上記の3万円=「長期前払い費用」として計上し、残りを「差入保証金」に計上します。
◎解約時の仕訳とは?
例えば、物件を解約するとは=「汚れたものや壊れたものを修復して立ち退き」をする必要があるということです。これは「原状回復」とよばれ、物件を借りた人に義務付けられているものですので、敷金から引かれる(クリーニング費用として)場合が多いです。
原状回復に使用するお金=「修繕費」として計上します。
例えば、
・敷金=180万円
・物件のクリーニング=30万円
の場合に返還される敷金は、180-30=150万円となります。
■まとめ
敷金の仕訳は「敷金が返ってくる」or「敷金が返ってこない」を明確にすることで、スムーズに仕分けをすることが可能です。計算方法もシンプルですので、自身の敷金に照らし合わせて考えてみてはどうでしょうか。
川崎エリアのお部屋探しは、地域に特化した桜華ハウジングにお問い合わせください。
http://www.ouka-housing.co.jp/