敷金と原状回復義務と絶えないトラブル

敷金とはどういうお金?
敷金とは、家賃などの債務の担保として家主に預けておくお金の事です。
家賃の滞納などがあった場合、敷金で補填されることになります。
退去する際の原状回復費用が敷金で賄われることもありますが、それぞれの契約によって異なります。原状回復義務があり、敷金で賄われた場合でも敷金の残金があれば原則返還されます。

原状回復義務とは?
原状回復義務とは、入居者が居住していたことで生じた建物の価値の減少の内、入居者の故意や過失や善管注意義務違反、その他通常使用を超える使用による損傷などの復旧を計ることです。
これはガイドラインに定義されているもので、この費用に関しては入居者が退去する際に、原則負担することになっています。
これとは別の、時間と共に自然と劣化していく経年劣化や、通常使用の損傷などに関しては家主側が負担することになっています。
経年劣化などは原状回復義務外なので、入居者は借りた当時の状態に戻さなければいけないわけではありません。
あくまで、経年劣化と通常使用の中での損傷に関しては、家主負担で直さなければいけません。

敷金の返還をめぐるトラブルと今後期待する未来
こうした退去時の敷金の返還をめぐり家主とトラブルになるケースは非常に多いようです。
この問題の背景には、原状回復の定義のあいまいさと分かりにくさや、敷金がどういった性質のお金なのか知らない方が多いというのがあります。
中には敷金と礼金を混同している方や、他の賃貸契約の物件の例を持ち出す方などもいるようです。
あくまでここの契約によって敷金の取り扱いは変わってきます。
しかし、現在でも敷金に関するトラブルは後を絶ちません。
業界では昔からの慣習が残っているだけの礼金や敷金を無くし、代わりに退去時に定額の原状回復費用を請求するようにしているところも増えているようです。
関西の方では敷き引きという敷金と礼金を混ぜたようなものも存在し、エリアによってその取扱いが違うという事情もあります。
現在の日本は人口減少もあり、部屋あまりが起こっている状態です。
東京オリンピックを控え不動産はバブル状態ともいわれていますが、東京オリンピック後もそういった状態が続く可能性は低いでしょう。
決して明るいとは言えない不動産業界の未来なのですから、敷金トラブルなんてやっている場合ではないでしょう。
私たちも今後敷金や礼金の存在がどのように変わっていくのか注目していかなければなりません。
少しでもトラブルなく退去できるようなルール整備を期待しましょう。

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