引っ越しする時、原状回復はどうしたらいい?
- 2018/5/1
- 引っ越し
引っ越しをした直後から退去の時のことを考えるのは気が早いと思うかも知れませんが、「通常の使用」を超えると判断されないように普段からきちんと掃除をすることを心がけなければなりません。そして、退去時には保証金や敷金など適正に返してもらって、お財布もココロも気持ち良くなりたいものです。よって、借りる側、貸す側にそれぞれ発生する原状回復についてまとめてみました。
■色々なケースがある回復費用
まず、具体的に原状回復とは何なのか、
「借り主の負担」か「貸し主の負担」なのか判断していきたいと思います。
・借り主の負担例
例えば、飲み物をカーペットにこぼして手入れをしないためのカビやシミは借り主の負担となり除去することが必要となります。これは、飲み物を「通常の使用」でこぼした訳ですが、手入れや管理を怠ったのは通常ではないため、借り主の負担になるということです。
上記と同じ考えで、窓を開けっ放しにして雨水などが入った(管理を怠った)ことによる畳の劣化の場合も借り主の負担になります。つまり、「放置したものはダメ!」ということです。
・貸し主の負担例
また、冷蔵庫を長年おいたことによる黒ずみ(電気焼け)は「通常使用」なので借り主の負担はありません。また、畳やフローリング、クロスが日照によって色落ちや変色をしたり、家具等を置いた場所がへこんだり、設置あと等は貸し主の負担です。よって、「電気焼け・日焼けはOK!」です。
つまり、引っ越しの負担をできるだけ少なくしたい場合には通常する清掃(掃き掃除、拭き掃除、換気扇や水回り、レンジまわりの油や汚れの除去)を行えばOKだと思います。しかし、一戸建ての場合には雑草など庭の手入れが必要になります。
上記のように原状回復をどこまですればいいのかを知っていれば、不必要な支払いをすることを避けることができます。さらに、未然にトラブルを防ぐには、「新しく引っ越しするとき」がポイントになります。
引っ越す前に、新しく引っ越す住まいの汚れや傷を大家さんや管理会社の立ち合いのもとで確認することが大切です。
■完璧に戻す必要はない
引っ越しの時にトラブルの多いものの一つが現状回復です。負担すべきではないハウスクリーニング代を支払わされたり、壁や床など修理費用を高く請求されて敷金が戻ってこなかった等があります。
現状回復については「どこまで手をつけて撤去したらいいのか」「どこから支払うべきなのか」を把握しておくことが大切になります。
現状回復の基本的な考え方からいうと、経年劣化により畳が日に焼けた等、使い方によって起こった傷や汚れは、貸し主の負担になります。よって、通常使用していると起こる損耗などは毎月の家賃に修繕費用として含まれていると考えられます。
引っ越しをするときに、「現状回復」をしなくてはいけないといっても、借りたときの状態(例えば、新品に畳をするなど)まで戻す必要はないということです。
■正しく原状回復を理解しよう
入居や退去がたびたび繰り返される物件は、そのたびに傷んだ部分を直して部屋を貸せる状態に原状回復しなければいけません。そうしなければ、場合によっては原状回復の費用負担をめぐりトラブルが起こることも考えられます。
このようなことを防ぐためにも、借りる側が原状回復について正しく理解するとともに、「部屋を借りている管理者」としての義務もあるということをしっかり認識することが大切です。