敷金礼金なし実費清算ってどういう事?
- 2018/4/16
- 敷金・礼金
敷金とは?
敷金は家賃の債務の担保として、あらかじめ大家さんに預けておくお金です。
入居者が、家賃の支払いが出来なくなってしまった場合など、この敷金が充てられます。
加えて、敷金は、敷金特約というものが設けられている場合も多く、敷金特約によって原状回復費用やハウスクリーニング費用が差し引かれます。
こういった場合、差し引かれた敷金に残金がある場合、その残金が返還されます。
敷金特約などもなく、お部屋を通常使用している場合は、原則敷金は全額返金されるお金です。この敷金を巡るトラブルは、賃貸物件契約の中で一番多いとされており、敷金の返還を巡りトラブルになることが多いようです。
これは、原状回復を巡る解釈や、原状回復費用やハウスクリーニングなどの費用の金額に不満を持つ方がいらっしゃることが背景にあります。
こういったトラブルの頻発を受け、敷金をなくし退去時に原状回復費用やハウスクリーニング費用として、定額の金額を請求する物件も増えています。
こうした退去時にかかる費用などは、契約時に必ず説明がありますので、納得がいかない場合などは契約を行わないようにしましょう。
礼金とは?
礼金とは昔からある慣習の1つです。戦後日本は住宅不足の状態にあり、そういった中で賃貸物件に入居するのは容易な事ではなく、入居できた場合、「大家さんに入居させてくれてありがとう」という気持ちが込められて支払われたのが始まりのようです。
しかし、現在の日本は、人口減少と少子高齢化に伴い世帯数が減少しており、不動産の賃貸物件の数の方が多い状態にあります。いわば、家あまりの状況が現在の日本の状態です。
こうした不動産業界の事情を考えると、礼金は必要のない費用と言えます。
住宅不足であればわかりますが、現在そういった状況になく、慣習だけで支払わなければいけない費用というのは疑問が残ります。
敷金とセットで表記されることが多いので、敷金のトラブルに伴い礼金も不要の物件が増えては来ています。
退去時の実費精算とは?
敷金や礼金などがなく、「退去時に実費精算をお願いしますという物件があります。」これは、原状回復やハウスクリーニングにかかった費用を、「かかった分だけ入居者に請求させていただきます。」というものです。
こういう物件には注意が必要です。実際に退去してみないと、どのくらいの金額を請求されるのかわからず、かなりの金額を請求されてしまう場合もあります。
敷金があれば、敷金の中から捻出しなければいけない、というのがありますが、こういった実費の場合は、金額がわかりません。
敷金があるか、定額の費用を退去時に支払う物件を契約する事をおすすめします。